青森山田・黒田剛監督
11月7日、第100回全国高校サッカー選手権青森予選の決勝、青森山田対野辺地西の一戦が行われた。試合は青森山田が先制を許すも、前半に2点を奪い逆転。後半にも3点を追加し5-1で勝利した。
野辺地西を下し大会25連覇を果たした青森山田・黒田剛監督はゲーム後、「野辺地西さんがリスタートからチャンスを作ってくるということは選手たちも理解していたが、不用意なファールをしてしまったところから失点してしまった」と先制された部分を課題点として挙げ、「あれでこちらも目を覚ましたというかギアを入れ直して、すぐに同点に追い付けたことが良かった。(もう1点追加し)リードして折り返せたので、後半はしっかりボールを保持して追加点を狙いに行くというプランだった」と振り返った。
試合展開については「もっと行ける場面もあったが、基本的に青森山田のサッカーというのは“失点をしないこと”をテーマとして掲げている。リスクを負わずにボールを保持しながら、『隙あらば1点』という形で。大量得点を取るという試合では無いので、その辺りはキャプテンの松木を中心にチーム内でコントロールしていた」とコメント。
全国大会でも5バックなど守備的な戦術を採用するチームとの戦い方を問われると「今までいろいろな負け方をしてきている。それを学習した中でポゼッションしながら、またリスタートからゴールを狙ったり、堅守速攻という形でカウンターなど、どんなタイプのチームとも戦えるのが青森山田というチーム。どんな相手とも戦えるという特徴を全面的に出してゲームに臨みたい」と自チームの経験値を語った。
この日の決勝を欠場したDF大戸太陽(3年)について「数日前のトレーニング中に左膝前十字靱帯断裂の怪我をしてしまった。残念ながら高校サッカーは終了せざるを得なくなってしまったが、大戸欠場の痛手をチーム一丸となるメッセージと捉えてしっかり戦いたい。(決勝戦が行われる)新国立競技場の舞台へ、何としても大戸を連れて行きたい。彼のためにも負けられない」と負傷した大戸の無念を思いやりつつ、チーム全体でカバーしたいと話した。
全国大会への意気込みを聞かれると「インターハイを獲らせていただいた。25連覇を果たしたが、その中でどこかで不安や重圧を感じていた。この2年は全国準優勝という形で苦い思いをしているので、プレミアを含めて3冠を狙えるように、本当にいい準備をしたい。三冠のうち、現状1.6とか1.7くらいまでは来ていると思うので、それを少しずつ積み上げていきたい」と静かに闘志を燃やしていた。
▽第100回全国高校サッカー選手権青森予選
第100回全国高校サッカー選手権青森予選