尚志のDFチェイス・アンリは将来の日本を背負うDFとして期待される逸材

 12月28日に開幕する第100回全国高校サッカー選手権。先月行われた組み合わせ抽選会により、対戦カードが決定。BブロックはJリーグへの来季加入内定者4人(MF古川陽介、MF川谷凪、MF玄理吾、DF伊東進之輔)が顔を揃える静岡学園(静岡)や、プレミアEAST所属で戦国・千葉を勝ち抜いた流通経済大柏の両実力校に注目。飛び級でU-22日本代表に招集されたDFチェイス・アンリを擁す尚志(福島)と、プリンス中国で上位に付ける瀬戸内(広島)の対戦は屈指のカードだ。また、Bブロック2回戦では富山第一(富山)対宮崎日大(宮崎)、インハイ準優勝の米子北(鳥取)と選手権2年連続4強の矢板中央(栃木)の好カードが組まれている。

【1回戦】
流通経済大柏(千葉) - 近大和歌山(和歌山)

 実力校揃いの戦国千葉を勝ち抜いた流通経済大柏。準決勝では専大松戸とPK戦決着、決勝では市立船橋に逆転勝ちと苦しむ中でチーム力を上げてきた。伝統のハイプレスは健在で、エースFW川畑優翔、司令塔MF松本洋汰、ドリブルで仕掛けるMF小林恭太らが攻撃の柱。GKデューフ・エマニエル凛太朗、DF大川佳風はともにU-17日本代表と守備の層も厚い。近大和歌山は12年ぶり8回目の選手権出場。県予選決勝ではプレミア関西所属の初芝橋本を下し全国切符を掴んだ。パスをつなぎながらのサイド攻撃など、自分たちのサッカーを展開し、リズムを掴みたい。

静岡学園(静岡) - 徳島商(徳島)

 MF古川陽介(ジュビロ磐田)、MF川谷凪(清水エスパルス)、MF玄理吾(徳島ヴォルティス)、DF伊東進之輔(ギラヴァンツ北九州)と4人のJ加入内定者を擁する静岡学園。ドリブルやショートパスなどを多用し、個の力を活かした攻撃力の高いサッカーが静学のスタイル。対する徳島商は県予選で4試合2失点の守備が特徴。いかにハードワークできるかがカギを握る。1年生ながらもスピード豊かなMF冨士村優のプレーにも注目したい。

尚志(福島) - 瀬戸内(広島)

 1回戦屈指の好カード。2年ぶり12回目の出場となる尚志。プリンス東北も制したチームの注目はやはり飛び級でU-22日本代表に招集されたDFチェイス・アンリだ。空中戦での強さは抜群。県予選決勝では自陣ゴール前からボールを運び決勝点を奪った攻撃力も持ち合わせる。対する瀬戸内も今夏のインハイに出場、プリンス中国でも強さを見せつけるなど大舞台での経験は豊富。スペースを巧みに使うプレースタイルが特徴で、FW佐野竜眞やMF長谷川大貴らを中心とした攻撃力の高さもポイントだ。

関東一(東京) - 中津東(大分)

 第100回大会の開幕を飾るカード。2年連続4回目の出場となる関東一は、東京都1部リーグも制するなど好調をキープ。ゲームではディフェンスラインをまとめるキャプテンのDF池田健人や、東京都予選で4試合連続ゴールを奪ったストラーかーのFW本間凜に注目だ。一方の中津東は7年ぶり5回目の出場。GK石川由覇やキャプテンのDF村本輝らを中心とした粘り強いデェフェンスからのカウンターが持ち味の1つだ。僅差のゲームに持ち込み、接戦から勝機を見出したい。

▽第100回全国高校サッカー選手権
第100回全国高校サッカー選手権