武南を率いる内野慎一郎監督は同校のOBでもある(写真=多田哲平)

 武南令和4年関東高校サッカー大会埼玉予選の準々決勝で大宮南を2-1で下し、4強に進出した。

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 埼玉県1部リーグ(S1リーグ)に在籍する武南だが、埼玉県2部リーグ(S2リーグ)に所属する大宮南に、思わぬ苦戦を強いられた。

 開始からわずか1分で先制点を献上すると、その後は畳みかけながらも、大宮南の堅牢なブロックを崩せずなかなかゴールを奪えない。ようやくリズムを掴んだのは後半になってからで、後半10分にMF9櫻井敬太(3年)のシュートでようやく同点とし、同33分にオウンゴールで逆転に成功した。

 チームを率いる内野慎一郎監督は「延長を覚悟して、交代人数を制限したりと、ああだこうだと色々と考えていました。ただアクシデントはやっぱりある。上手く乗り切れない選手もいる。攻めていても、ボールを蹴られた瞬間にバタバタしてしまう。そういうのもあって、ゲームをコントロールするのに、今日はすごく苦労した」と、ゲームを振り返る。

 シュート数は大宮南の4本に対し、18本と圧倒。多くの時間でボールを握りながらも決定打が決して多くなかったのは事実だ。

 「それが武南の一番ダメなところ。ボールを持たせてくれると、ゆっくりになってしまう。でも、どこから攻撃を仕掛けるのか、そのきっかけをどこで作るかを早く判断して、相手を引っ張り出しすとか、先手を打って仕掛ける攻撃が絶対に必要。そういう仕掛けられる選手が前半はいなかった。本来はそれを担うはずの森田(颯/3年)と(山田)詩太(3年)のダブルボランチが前半はあまりにも出来が良くなく、攻撃の起点がCB2枚になってしまった」

 崩しきれない状況を受けて内野監督はハーフタイムに喝を入れたという。

 『冬休みの強化期間中に何度もやってきたじゃないか。こういう場を経験して理解しろ。こういう展開にならないように自制心を持って、自分たちでコントロールしろ』

 ゆっくりとボールを回すだけではなく、どこかでギアを入れて相手のゴールを一瞬で陥れるのかを、自分たちでコントロールする――「それが今日の本当のテーマだったと思う」と指揮官は言う。

 選手たちはハーフタイムの喝に発奮。後半は超ハイテンポな攻撃を仕掛け、相手のプレスを面白いように剥がして何度もゴールへと迫った。そして実際に同点ゴールの起点となったのは、ボランチ山田詩太のパスだった。

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