青山学院FW斎藤真生(写真=多田哲平)

 青山学院令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選中支部で都立大島海洋国際・大島(合同チーム)を6-2で下して初戦突破を果たした。

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 終わってみれば4点差をつけての快勝だったが、簡単に掴んだ勝利ではなかった。

 立ち上がりに主導権を握りながらも14分にPKで先制点を献上すると、そのまま流れを明け渡し、前半を1-2の1点ビハインドで終えていたのだ。ようやく同点としたのが後半15分。この間、幾度となくゴールに迫りながらもネットを揺らすことができず、嫌なムードが漂いつつあった。

 しかし、そんな空気を払拭したのが、FW斎藤真生(3年)だった。

 2年生MF高木翔希が中央エリアを突破して放ったシュートのこぼれ球に素早く反応すると、がら空きのゴールに押し込んだ。

 「最初はちょっとチームの雰囲気が悪くて、このままズルズルいっちゃうかなと思っていました。決めなきゃいけないという焦りはありました。でもチームのみんなが盛り上げてくれたし、頑張って僕のところにボールを届けてくれた。僕はただそれをゴールに突き刺しただけって感じです」

 斎藤のこのゴールをきっかけに息を吹き返した青山学院は、最終的に6点を積み上げた。

 斎藤は「後半に入って2点目を決めてから、チームに声が結構出始めました。この2点目がターニングポイントだったかなと思います」と振り返っている。

 チームを勢いづかせる値千金の同点ゴールを決め、さらにその後にはPKもきっちり決めた。チームを勝利に導いた斎藤の腕には、キャプテンマークが光る。

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