日体大柏のFW平野伶(写真=多田哲平)

 日体大柏は関東高校サッカー大会千葉予選の決勝で専大松戸を4-0で下して優勝。2連覇を果たした。

 2トップの一角を担うFW平野伶(3年)は「結構難しい試合が続いたなかで、決勝を勝って最後良い形で終われて良かったです」と、今年度初タイトル獲得の喜びを語る。

 決勝戦で平野は、41分にチームの2点目を奪取した。前半は1-0で終えたものの押される時間もあった日体大柏にとって、後半開始早々に奪った平野のゴールは、チームが勢いづく意味で重要な追加点だったと言える。

 平野の得点シーンで印象的だったのは、そのフィニッシュセンスだ。左サイドのFW古谷柊介(3年)からゴール前でボールを受けると、DFを背にしながら反転して右足を振り抜いた。そのスムーズな身のこなしには一瞬の躊躇や迷いは感じなかった。

 「トラップしてから味方を見ずにゴールしか狙っていなかったです」と回顧する平野。ゴールはいつ見たのかと問えば、「感覚ですね。ここにゴールがあるなと分かっていたので、相手の状況を見て打てるなと。思い切り打つことができました」と飄々と答える。

 準決勝までは2ゴール。1回戦の木更津総合戦(5-0)で1得点を挙げ、2回戦の八千代戦(1-0)では値千金の決勝点を奪った。しかし準々決勝の中央学院戦(1-0)と準決勝の暁星国際(3-1)では無得点に終わっていた。

 それだけに決勝に向けて一層の気合が入っていた。

 「絶対に今日は点を取るっていう気持ちで臨んだなかで、良い形でゴールができたので、とても嬉しいです」と試合後に話し、安どの表情を浮かべていた。

 もっとも、試合前に気負いはなかったという。「今日は冷静に臨めました。去年は怪我が続いて出られていなかったので、こういう良いグラウンドで、大舞台でプレーするのは結構久しぶりで、準決勝では少し緊張がありましたけど、決勝は楽しもうと思えました」

【マッチレポート】日体大柏 vs 専大松戸

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▽令和4年度関東高校サッカー大会千葉予選
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