開志学園JSCサッカー部を率いる宮本文博監督

 2021年、開志学園JSCの夏は熱く燃えた。令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)新潟予選を制し、2014年以来3度目のインターハイ出場を果たした。強豪ひしめく新潟を勝ち抜いたのだ。4回戦からは全国大会出場歴のあるチームとの戦い。準決勝では第98回、第99回大会と、選手権2年連続ベスト4、プリンスリーグ北信越所属の帝京長岡。下馬評の高かった全国レベルの強豪を撃破。さらに決勝では2022シーズンにプリンスリーグ北信越へと昇格した精鋭の日本文理に勝利しての制覇だった。

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 開志学園JSCは新潟県北蒲原郡に居を構える日本唯一のサッカー総合専門学校。栄養学など独自のカリキュラムで、選手育成のみならず、さまざまな資格を取得することが可能で、サッカーに関するスペシャリストを養成する機関だ。そんな開志学園JSCが、昨夏に3度目の快挙を成し遂げた。

 チームを率いる宮本文博監督は「去年のチームは3年生の個々の能力が高かった。それと選手登録できるのが25名なんですけれども、ターンオーバーという形で全員を上手く起用しながら役割をはっきりさせて戦うということもできました。去年のチームは“戦える絶対数”が多かったので、決勝からの逆算もできた。大会に入る前からそういう準備をして臨んだインハイ予選でした」と振り返る。

 戦歴を記すと、3回戦(5月31日)の新潟一戦は5-0、4回戦(6月1日)の長岡向陵戦は2-0、準々決勝(6月3日)の新潟西戦は3-1、準決勝(6月5日)の帝京長岡戦は1-0、決勝(6月6日)の日本文理戦は1-0という戦いぶり。

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