多摩大目黒の選手たちは2次トーナメントへ臨む(写真=多田哲平)
多摩大目黒は令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選の1次トーナメントで、5-1で制した工学院大附との1回戦に続き、法政大高とのブロック決勝でも8-1の勝利。2次トーナメント進出を決めた。
2試合で驚異の13ゴール。際立っているのは、その圧倒的な攻撃力だ。
中盤の選手が次々に前線に飛び出して前進してくるだけでなく、3バックの一角であるDF10鈴木善(3年)とDF4大橋令典(3年)までもがチャンスと見ればスペースに顔を出して、攻撃に厚みをもたらす。複数人が流動的にボールに絡みながら相手ゴールに畳みかける、その波状攻撃は圧巻だ。
遠藤雅貴監督が目指すのは「後方からも逆サイドも、全員がどんどんボールに絡んでいく、後ろから湧き出てくるようなサッカー」だ。
さらに指揮官は「見ていて面白いし、やっている本人たちも楽しいと思う」と語る。
特に今年は「点が取れるチーム」だという。運動量と高精度キックが印象的な鈴木、積極的なドリブルで敵陣に切り込むMF8平出慶澄(3年)、長身を生かして前線でタメを作りつつゴールを狙うFW19足立禅太(3年)、抜け出しの素早いMF11斉藤晃土(3年)など、攻撃センスが光るタレントが織りなす攻撃は、躍動感に溢れている。
一方、そうした超攻撃的な姿勢は、守備の局面でも表われている。
「攻撃している時こそ、球際、攻守の切り替え、そしてリスクマネジメントは忘れません。それは攻撃の時間を増やすためでもある。ボールを失った瞬間こそチャンス。相手が前掛かりになった時に切り替えを早くして奪い返せばカウンターにつながる。だから後ろを怖がらずに前に出ようと。攻撃している時こそ守備を気にかけようと。その意識は少しずつついてきているのかなと」
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▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選
令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選