かたや津久井にとって荒井は「雲の上の存在」だという。

　「ずっと自分より上にいて、悠汰を追いかけてサッカーをしてきた。まだ追いつけてはいないですけど、悠汰がいるから俺が活きているみたいな。悠汰様様みたいな感じですね」

　そんな津久井も、荒井のストイックな姿を間近で見てきた。

　「本当にサッカー小僧。ストレッチは欠かさないし、食事にも気を付ける。だけどサッカーが終わった瞬間は真逆の人間になります」

　そんな仲睦まじい2人が同じチームでプレーできるのも、長くてあと3か月あまり。残り少ない高校生活において、2人の目標は同じだ。

　「プレミア昇格と選手権優勝。これを果たしてプロの世界にいきたいです」

　昌平の攻守の要は、6年間の集大成に向けて意気込んでいる。

(文・写真＝多田哲平)