クラブハウスには武南カラーの紫色が施された(写真=河野正)

 2階建てのクラブハウスは従来のままだが、外壁は大山さんが愛した武南カラーの紫色に塗装し、敬慕する思いを伝えた。

 蕨市にある学校敷地内の猫の額ほどのグラウンドでは、3人でのボール回しを反復しながらツータッチの練習を徹底するなど、個の力を向上させた。しかし大山さんは「試合感覚を高めたい時に紅白戦を組めず、ホームグラウンドがないことのハンディを痛感した」とこぼしたことがある。

 “BUNANフットボールフィールド”に足を運んだ大山さんは「長年の夢が叶い、これからは練習試合の質も上がり、いろんな面でレベルアップにつながる。新しいものを取り入れ、さらに魅力的なチームを作ってほしいですね」と感慨深げに述べた。

 県大会としては、最多18度目の優勝を目指す第66回関東高校大会予選で初めて会場となり、2回戦(4月16日)と準々決勝(同22日)で使用する。

(文・写真=河野正)