試合前、松井は「試合に出れなくても、キャプテンの義務」と試合に出れない悔しさを嚙み殺し「今まで関わってくれた色んな方々への感謝を忘れずに、その恩返しが出来るように。それと2年間頑張ってきても試合に出られない人もいるので、その分も戦って欲しい」と先発メンバーに想いを託した。

 北野は昨年末から1月にかけて行われた第1回大阪公立校大会で予選リーグを勝ち抜くと、決勝トーナメント2回戦で4強入りした東住吉にPK戦で敗れたものの、インターハイ予選に期待が持てる戦いぶりをみせていた。

 その後は「リーグ戦でケガ人が増えてしまってベストではなかったんですが、全員がレベルアップして、戻ってきた人も危機感を覚えるような良いチーム状態になっていた」と松井も手応えを感じていた中で、1次予選、2次予選を勝ち抜いて、中央トーナメントで待っているプリンス1部の東海大仰星に挑むのを目標に「そこまで絶対に行こう」と今大会に挑んだ。

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▽令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)大阪予選
令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)大阪予選