明秀日立の萬場努監督(写真=会田健司)
明秀日立(茨城)は令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)で優勝を果たした。
4大会ぶり4回目の出場となった今大会は、1回戦でプレミアリーグWEST首位の静岡学園(静岡)を2-1で、2回戦で関大一(大阪)を2-0で下し、3回戦ではプレミアリーグEAST首位の青森山田(青森)を1-0で撃破。優勝候補を次々になぎ倒し、準々決勝では高知(高知)を1-0で、準決勝では日大藤沢(神奈川2)を3-1で退けると、決勝では桐光学園(神奈川1)とのPK戦に及ぶ激闘を制して日本一に辿り着いた。
優勝の要因は、周到な準備と具体的なイメージ。自分たちのスタイル、強み、弱みを理解し、相手のスタイルを分析して対策を立ててきた。大会日程と同じ「3連戦の後に1日挟んでまた3連戦」というスケジュールも事前に実践し、静岡学園のように足もとのスキルに優れる強豪校と練習試合を繰り返してきた。
萬場努監督は言う。「(優勝できたのは)、6試合を現実的にどう戦うかを考えてきたこと、それに尽きる。自分たちのスタイルと相手のスタイルを組み合わせてどう勝てるかは考えて多少なりとも用意してきた。今までだったら『当たって砕けろ』みたいな感じでしたけど、シズガク(静岡学園)、ヤマダ(青森山田)に勝ちたいとなった時にどうするかは準備してきたつもりです」
もちろん万全な準備をして臨んだからと言って、必ずしもすべて上手くいくとは思っていなかった。優勝後に「正直出来すぎだと思っている」といったのはおそらく本音だ。それでも、やってきたことに間違いはなかったという確信があった。
令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)