また中村は後半16分、ベンチに下がったが、これも自身の考え。「両足のふくらはぎがつってしまったので、自分がピッチにいてもチームの役に立たないと判断しました」。この大事な状況、我が身可愛さに走ってしまうが、滅私奉公、フォアザチームに徹していることがわかる。
「いま何を求めているのか、この時間で何を求められているのか。ベンチからは細かい修正や選手がやりすぎてしまうと『いまはこうじゃないから』と提示するくらいですね」と佐藤監督。
この異様なまでの自主性の高さは堀越の伝統であり、今大会、決勝まで勝ち進んだ原動力となっている。
(文・写真=佐藤亮太)
▽第102回全国高校サッカー選手権東京予選
第102回全国高校サッカー選手権東京予選