「今回、対戦したチームは単純に放り込んでくるチームが少なかったと思います。なので、相手が計画的に攻めてくるので、こちらも計画的に守れたかなと思います」(早稲田実業・森泉監督)
「相手が加勢してくる流れがサッカーには必ずあります。その流れをきちっと選手たちで読み取り、何が必要なのかをゲームのなかでアジャストできたのが大きかった。今の時間帯は我慢時というように、選手がゲームの流れやツボを理解できたのが勝因かなと」(堀越・佐藤監督)
つまり早稲田実業と堀越は、どちらも80分で計算されたゲームプランがかなり緻密だった。当然、計画どおりにいかないのがサッカーの特徴のひとつだが、例えば堀越のキャプテンFW中村健太が「負けている時の戦い方も、試合前からチームで共有できていた」と述べていたように、想定と準備の質と量でライバル校より上回れたのが勝因だったのだろう。
全国大会に向けて早稲田実業の森泉監督は「自分たちのスタイルを貫きつつ、攻撃でもチャンスを作れるように工夫したい」と意気込み、堀越の佐藤監督は「自分たちの状況をまず整理して、勝ち残るために何が必要か考えていきたい」と語る。どちらも戦術的に優れるチームなだけに、冬の檜舞台に立つまでの間にどうブラッシュアップされるのか、期待が膨らむ。
(文=志水麗鑑)
▽第102回全国高校サッカー選手権東京予選
第102回全国高校サッカー選手権東京予選