2人のプロGKを育て、6年間佐々木を指導した加藤大地GKコーチは、「例えば1年生の頃はクロスが苦手だったが、練習を重ねて課題を解消していった。できないことばかりだったのに今は自信を持ってプレーしている。誰よりも練習したからです」と愛弟子のプロ入りに目を細めた。
昨年度の第102回全国高校サッカー選手権では、PK戦にもつれ込んだ大津(熊本)との3回戦で相手のシュートを1本阻止。3度目のベスト8進出の原動力となり、U-17日本高校選抜に選ばれた。今夏の総体では、1回戦から決勝までの6試合にフル出場。神村学園(鹿児島)との決勝では13本のシュートを打たれて2点を失ったが、再々のピンチに好守を連発して逆転勝ちを呼び込んだ。9月にはU-17日本代表に初招集され、第26回国際ユースin新潟に2試合出場した。
昌平から直接Jリーグ入りしたのは16人で、大学経由は3人。現在サンフレッチェ広島のMF松本泰志、新潟のFW小見洋太がJ1で活躍している。
清水は1993年に開幕したJリーグ創設メンバーで、99年のセカンドステージ制覇に続き、96年のナビスコカップ(現ルヴァンカップ)と01年度の天皇杯を制した。16年に初めてJ2に降格し1年で復帰したものの23年には再び陥落。しかし今季のJ2で初優勝し、来年は3年ぶりにJ1の舞台に戻ってくる。
(文=河野正)