奈良クラブユースMF10川井大地(3年)
「1年生の時は県の3部で、土のグラウンドでやっていた。他の先輩たちが積み上げてきたものを自分たちが受け継いで、最後にプリンスに上げたかったんですけど、それができなくて悔しいです」
歴史の浅いチームだが、それでも立ち上げから先輩たちが繋いできてくれたチームを次のステージに押し上げる。その役目を自分たちが完遂するんだと、この舞台に立った。しかし現実はそんなに甘くなかった。
それでもボランチを主戦場にしていた川井が攻撃的なサイドハーフも経験し、この試合ではFWとして2得点。この奈良クラブユースの3年間でプレーの幅を広げ、そしてトップチームに旅立つ。
「トップで活躍して、みんなの目標になれるような選手になりたいと思います」
奈良クラブ下部組織の子どもたちが憧れるような選手になる。悔し涙を流しながらも、川井の目は強い決意に満ちていた。
(文・写真=会田健司)
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