今大会で守備はいい出来なのか 尋ねると、「いや駄目です。予選の東海大翔洋戦は前半に2失点したんです。後半に3点取って逆転しましたが、35分で2点も失ってはいけない」と守備の要人らしく勝っても満足してはいなかった。

 後半30分の決勝点は増田の超ロングシュートだ。

 「GKが前に出ているのが分かったので、ボールを持った時にちょっと顔を見たんですよ。下がると思ったらまだいたので狙ってみました。50メートル以上ありましたね。自分はああいうシュートが得意なんですよ。内容が良くても負けたら意味がない。運動量、球際、切り替えというイチフナの3つの鉄則を貫き、横山杯で優勝したい」

 シュートを打たないことには奇跡は起こらない、というお手本のような2発だった。    

(文・写真=河野正)

▽横山杯第25回全国ユース招待サッカー大会
横山杯第25回全国ユース招待サッカー大会