以降は一進一退の展開となり、攻守が目まぐるしく変わる流れとなったが、帝京は集中力を切らさずにリードを維持。1-0で前半を折り返し、ハーフタイムを迎えた。

 両者ともにメンバーを入れ替えずに臨んだ後半は自陣で我慢する時間が増加。42分にはCKのサインプレーからCB上田慶輔(3年)にネットを揺らされたかと思われたが、オフサイドの判定で得点は取り消しに。49分にはゴール前で崩され、左サイドから伊藤に左足でゴールを狙われる。相手のシュートミスに助けられたが、以降も中盤で潰され、押し込まれる時間が続く。セカンドボールの回収も後手に回り、マイボールになかなかできなかった。すると、73分だ。左サイドでCKをショートコーナーでスタートされ、MF執行隼真(3年)がゴール前にボールを送られる。桐原惺琉(3年)に頭で合わせられ、同点に追い付かれた。

 しかし、ここから帝京が意地を見せる。直後の75分。砂押が左足で前線にフィードを入れると、森田が落とす。これを拾った途中出場のFW宮本周征(2年)が右足で流し込んで即座に取り返した。

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▽第103回全国高校サッカー選手権
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