後半半ばからはシステムを4バックから3バックに変更。「サイドバックのスペースが空いていると試合前から話していて、そこに圧力をかけて点を取るサッカーに変えた」と振り返るのは宮地でサイドバックからウイングバックに上がったDF17増井那月(3年)が本職FWの意地を見せてシュートまで持ち込むなど見せ場を作る。

 「東京都予選の決勝を見た感じ、20番の裏が空くかなと思っていたので、裏を積極的に狙いました」。そう振り返るFW9伊藤湊太(2年)もスペースへの飛び出しから思い切りの良いドリブルを仕掛けてシュートまで持ち込んだが、思い通りにゴールが奪えない。それでも諦めずに攻め続けると73分にはMF6執行隼真(3年)が短く入れたCKのリターンをゴール前に展開。MF10桐原惺流(3年)が頭で合わせて同点に追いついた。

 このままの勢いで逆転まで持ち込みたかったが、直後の76分には中盤でのボールロストを自陣に展開されるとFW10森田晃(3年)のポストプレーから、FW9宮本周征(2年)に決められ、再びリードを許す。結局、そのままタイムアップを迎え、2年連続での初戦敗退となった。

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▽第103回全国高校サッカー選手権
第103回全国高校サッカー選手権