「この悔しさを忘れずに、大学の4年間で自分の目標であるプロに向かって頑張っていきたい」そう言って次のステージを見据えた砂押。
運命のいたずらか、この試合の対戦相手である明秀日立には弟のFW砂押歩希(1年)が在籍していた。弟はスタンドで明秀日立を応援。それでもカナリア軍団のキャプテンマークを巻く兄の姿を目に焼き付けたことだろう。
「弟には来年と再来年でピッチに立ってもらって、今度は自分が応援しにいく立場になりたい。自分が成し遂げられなかった選手権優勝というものを、弟か帝京に成し遂げてもらいたい」
弟と後輩に選手権優勝の夢を託し、砂押は選手権を終えた。
(文・写真=会田健司)
▽第103回全国高校サッカー選手権
第103回全国高校サッカー選手権