クラブハウスに飾られたFW中村敬斗のスパイク(写真＝会田健司)

　生方コーチは中村の加入当初、訪ねてくる三菱養和OBらに「今まで見たことのないようなすごいのが入ってきた。（日本代表まで）」行くと思う」と話したそうだ。

　そんな人材だからこそ、どうやって育てていこうかなどとは思案せず、長所を伸ばすためのチャレンジをどんどんさせたという。

　ただしエゴは受け入れなかった。「ドリブラーにありがちなボールを取られたら、『ファウルだろ』という責任転嫁は許さなかったし、球を失って『あ～あ』なんてしょげてるようなら、試合では使わないとくぎを刺しておきました。敬斗は試合に出るためなら何でも受け入れ、守備もよく頑張りました」と満面に笑みを浮かべながら語った。

　人一倍の努力家でもあった。そうでなければ、これだけめざましい進展はなかったはず。

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