「攻撃的なところは、力のあるチームとやってもある程度通用する」と、チームの華麗な攻撃力に太鼓判を押しながらも、指揮官の口から出てくるのは厳しい課題だ。「足が止まってしまう時間とか、守備のところにもう少し強度とクオリティが上がってこないと、もったいない失点が増えてしまう」。3-0の余裕の中で、先に決めきれなかった決定力の甘さも含め、「数えたら多分あと8点ぐらい入ってる（はず）」と苦笑するほどの未完成さを指摘する。

　だが、永瀬監督は続ける。「（勝利後の）様子見てると満足いかなかった様子だったんで、これは逆によかったなと」。勝利に満足せず、課題に目を向ける選手たちの姿勢こそ、このチームが持つ最大の魅力であり、伸びしろだと感じているのだ。

「クオリティと強度が上がる相手に対して、どこまで守備ができるかが一番の課題」。この言葉に、星槎国際湘南が乗り越えるべき壁の高さが凝縮されている。まず目標とするのは、チームが一度も超えたことのないベスト16の壁。その先には、強豪・桐蔭学園の名前も見据えながらも、「先を見据えるのもあれですけど」と、まずは一戦一戦を大切に戦い抜くことを誓う。

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