星槎国際湘南イレブン(写真=西山和広)

 神奈川県の熱戦、第104回全国高校サッカー選手権神奈川予選2次予選の1回戦で、星槎国際湘南が見せたのは、まさに「未完の大器」の輝きと、そこから滲み出る成長への切実な渇望だった。

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 春から着実に力をつけ、関東大会、インターハイを経て洗練された攻撃サッカーを磨き上げてきた今年のチーム。その自信を背に、初戦の相手、麻布大附に真っ向勝負を挑んだ星槎国際湘南は、試合前の永瀬裕記監督の確信通り、前半で力の差を鮮烈に見せつけた。

 開始15分、電光石火の突破からMF8横南晴が先制点を叩き込むと、24分にはキャプテンMF7富永凌が自ら仕掛けて追加点。さらに29分、MF15小島悠良の個人技からダメ押しとも思える3点目を奪い、スコアボードには堂々の3-0。これ以上ないほどの「完璧な入り方」(永瀬監督)だった。

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▽第104回全国高校サッカー選手権神奈川予選
第104回全国高校サッカー選手権神奈川予選