S1リーグが現行の10チームで編成されるようになったのが2013年。この年は浦和南、浦和東、市立浦和、伊奈学園、大宮南と半数の5校が公立校だった。しかし翌年には減少傾向に転じ、17年から3校が3年間続き、20年からの5年間は浦和南と市立浦和の2校のみ。昨季はとうとう浦和南しか残らず、今季は史上初の私学による寡占状態である。
浦和南は15年に初めてS2に降格したが1年で復帰。過去の最高成績は5位が4度で、平均すると6~7位の定位置を堅持してきた。昨年、全国高校選手権予選を除く3つのトーナメントで好成績を収めたことについて野崎監督は、「勝ち進みはしましたが、トーナメント戦は組み合わせや運も左右する。その一方、真の力が反映されるリーグ戦で低迷したのは、やはり総合的な力がなかったということです」と達観したような口ぶりで語った。
今季のS2開幕戦は、押し込まれる内容ながらも東京成徳大深谷セカンドと0-0で引き分けた。だが、正智深谷セカンドと対戦した第2節は、後半44分40秒にPKを献上し、0-1で敗れるもったいない試合だった。追加タイムが5分残されていたものの、引き分け濃厚な1戦を落としてしまったのだ。
主将のアンカー矢野天翔(3年)はしきりに残念がる。「悔しい。こういう試合は最低でも引き分けないといけなかったのに……。得点チャンスは少なかったし、まだまだ攻撃も守備もチームとしてできていません。もっと練習から厳しく取り組み、セットプレーとセカンドボールを拾った後の展開を大事にしていきたい」と反省点を肝に銘じ、浦和南らしい戦いをしていく覚悟を示した。
【次のページ】 就任14年目を迎えた野崎正治監督が名門校・浦和南をどう立て直すのか。埼玉を代表する老練指導者の高い手腕に注目(4)