雨宮氏は、特に活用しやすい項目として「スプリント・瞬発力」「持久力」「けがのリスク」「栄養」の4つを挙げる。
「サッカーはスピードと持久力の両方が求められる競技です。自分の強みや伸ばしやすい能力を知ることで、トレーニングの方向性が明確になります。また、けがの予防や栄養管理は、すべての選手にとって大きな価値があります」
例えば、スプリント能力に強みを持つ選手であれば、その武器をさらに磨くことで試合の中で違いを生み出せる可能性がある。持久力に優れる選手であれば、豊富な運動量を武器にしたプレースタイルを目指せる。一方で、けがに関連する体質傾向を持つ選手は、補強トレーニングや栄養、休養を意識することで、コンディション管理に役立てることができる。
同じ練習をしても、すぐに伸びる選手もいれば、時間をかけて力をつける選手もいる。疲労の抜けやすさや回復の速さにも個人差がある。それを努力不足や根性の問題だけで捉えてしまうと、選手自身を追い詰めかねない。
遺伝子検査は、そうした違いを個人差として理解するためのヒントになる。雨宮氏は「『できない理由』を探すのではなく、『伸ばし方』を見つけることや、体質上のリスクを理解するための検査です」と話す。
成長期の選手を支える保護者にとっても、この検査は一つの判断材料になる。
「成長期は個人差が非常に大きい時期です。そのため保護者は、『何を食べさせればいいのか』『自主練を増やすべきなのか』『うちの子はこのままで大丈夫なのか』という不安を抱えています。この検査は、その子に合った育成やサポートの方向性を示してくれます。保護者にとっては、子どもの特性を理解するための“手がかり”のような存在になると思います」
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