静岡学園イレブン

 チームは大会中にケガで離脱したキャプテンのMF足立羽琉(3年)の気持ちを全員で背負って戦っていた。そして主力がいない苦しい台所事情だからこそ、選手たちの「俺がやってやる」「アピールしてやる」という姿勢がチームの競争力を押し上げている。初めて先発起用した高丘の活躍に、川口監督も「初めて使った高丘がこんなにできるんだと。チーム力が上がってきているのをすごく感じますね」と予想以上の活躍を喜んだ。

 今大会は試合日にJヴィレッジ周辺の気温が上がらず、30℃を下回る日々が続いている。「自分たちは2年前しか来てないですが、選手たちの疲労度も、朝の散歩や夕食の雰囲気も全然違う」と指揮官が言うように、この気候が静岡学園には追い風だ。

 苦手なPK戦での勝利に続き、今回の劇的な逆転勝ち。逆境を乗り越えるたびに、静岡学園の経験値と層の厚さは加速度的に増している。「ここで満足することなく、チーム全員で優勝を目指したい」と高丘が力強く語る通り、戦いながら進化を遂げるテクニック集団は、一丸となって最高の仲間とともに初優勝に向けて突き進んでいる。

 (文・写真=会田健司)

▽令和8年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
令和8年度全国高校サッカーインターハイ(総体)