前日の昌平戦での大金星から、メンタルの切り替えが非常に難しいシチュエーションで迎えた準々決勝。「ドリブルの昌平」とは異なり、ロングボールも使いながら前線へ押し込んでくる日章学園に対し、前半は苦しい時間が長く続いた。前半13分に「雑草ストライカー」のFW18久下彬(3年)が3戦連発となる先制ゴールを決めたものの、わずか7分後に同点に追いつかれる展開となった。
ハーフタイム、寺師監督はロッカーで選手たちに厳しい言葉を投げかけた。「昨日は1プレー1プレーで会場が沸いていたが、今日は沸いていないぞ!お前らのプレーにみんなが感動していない。心を揺さぶられていない。それじゃあ絶対だめだ。応援もいっぱい来ている。それを引き出すのはお前らだぞ」
この指揮官のゲキに、選手たちは後半、最高のパフォーマンスで応えてみせる。相手のフィジカルを前面に出した押し込みに対し、チームは熱さの中にも驚くほどの冷静さを保ち続けた。思い通りにいかない中でも自分たちの時間になるまで我慢強くゲームをコントロールする。激戦の全国舞台を通じて、チームは確実に「大人」へと成長を遂げていた。
令和8年度全国高校サッカーインターハイ(総体)

