近大附イレブン

 昌平戦での大金星のあと、よくある「満足感」や「燃え尽き」は一切なかったと、今大会全試合でフル出場を続けるチームのボランチ、MF14岡本陽樹(2年)は語る。「ほんまにそんなんは全くなくて、日本一を獲るためにやってきた。ここで負けたら意味がないって全員で話していた」。

 対峙したのはプロ注目の日章学園主将・MF吉崎太珠。「ごつくて足が長いから、動かしてもすぐ体を入れられてしまった」と苦戦を認めながらも、岡本はフィジカル勝負を避け、球離れを早くする自身のストロングである技術と判断力で対抗。相棒のMF8金光哲平(3年)とともに、辛抱強く中盤の底でチームを支えた。

 そして1-1のまま迎えた後半アディショナルタイムにドラマが待っていた。近大附の得意とするロングスローが使える深い位置のスローイン。藤川澄生(3年)がロングスローを投げるかと思われた局面で、藤川はショートスローを選択。右サイドのスペースから横パスが入ると、中央のFW10川西啓斗(3年)へと繋がる。「川西選手にボールが入ったとき、打つと思ったのでこぼれ球に行こうと思っていた」という岡本だったが、目の前に届いたのは絶妙なダイレクトパスだった。あとは決めるだけ。岡本が右足で放った魂のシュートがネットを揺らし、タイムアップの笛が鳴り響いた。

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▽令和8年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
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