点の取り合いとなった前半の勢いを両者持続し、後半もぶつかり合う。後半6分、先にチャンスを手にしたのは駿台学園。19番上原が裏への抜け出しから、得たボールを冷静にゴールに流し込み4-3とリードする。同9分には、大森学園9番平木が裏への抜け出しから決定的なチャンスになるが、最後の最後に駿台学園5番中村がクリアする。一進一退の攻防を続ける中、駿台学園は7番渡辺がオールマイティに高い能力を備え、キーパー猪田は時折プロ顔負けのパントキックを見せ攻撃を助ける。また、5番中村は最後の砦として相手に立ちふさがる。一方、大森学園は9番平木がスピードスターとして縦に引っ張り、7番山田は器用なドリブルで相手を撹乱し、10番渡邊は目の覚めるようなパスを繰り出す。そして、守備では3番土屋が空中戦を制圧する。

 後半25分、駿台学園19番上原がキーパーとDFの隙をつき、ボールをインターセプト。これをしっかりと決め5-3と更にリードを広げる。反撃を試みる大森学園は、同31分には8番遠藤、11番藤井とつなぎ、最後は10番渡邊がブレ球回転の強烈なミドルを放つもこれはキーパーに阻まれる。更に同36分、大森学園7番山田が裏に抜け出し、シュートを放つも、ギリギリの所で駿台学園5番中村にブロックされてしまう。結局試合は、その後も1点を追加した駿台学園が6-3で勝利し関東大会出場に王手をかけた。一方、敗れた大森学園は8番遠藤を筆頭に、高い攻撃センスを見せたが、惜しくも準々決勝敗退となった。

(文・写真 石津大輝)