写真:共同 「第94回全国高校サッカー選手権で17大会ぶり3度目の優勝を果たし、喜ぶ東福岡イレブン」

最弱から最強へ!東福岡280名でつかんだ夏冬2冠!國學院久我山は美しく準V!

 17年ぶりの優勝、そして2003年の国見高校以来史上6度目の夏冬2冠を狙う東福岡と、初の決勝進出にして頂点を目指す國學院久我山が54090人の観客が見守る中、埼玉スタジアム2○○2で激突した。

 鍛え抜かれた圧倒的なフィジカルを見せつけサイドからの攻撃を繰り出す東福岡に対し、小柄で細身ながら高いテクニックと無駄のない動きでこれまでも高いフィジカルを誇るチームを翻弄してきた國學院久我山東福岡は、三宅海斗、藤川虎太朗といったタレントがサイドから守備を崩そうと躍動すれば、國學院久我山は澁谷雅也、名倉巧といった小回りの利く選手がスルスルと隙間に入り込み相手をかき回す。
そうして序盤から両チームとも自分たちの色を出しながら、相手の良さをしっかりと消していく。

 そして前半33分、東福岡のサイド攻撃が結果を出す。左サイド中央から左サイドに國學院久我山DF陣が集まり、右サイドが手薄に。ボールをキープしていた藤川は、すかさず空いた右サイドへとボールを送る。そこに走り込んできた三宅海斗は、フリーでボールを受け、迷わず振り抜く。三宅は、まさに赤い彗星という速いシュートを放ち、ゴールへと突き刺した。東福岡がチームの強みである完璧なサイド攻撃で先制点を奪い、主導権を力強く引き寄せ前半を終える。
局面では高いテクニックを見せた國學院久我山だったが、東福岡の迫力ある攻撃の対処に追われ、チェスで相手を追い詰めていくような細かくインテリジェンスに満ちたパスサッカーを見せることは出来なかった。そしてその流れは、後半になりさらに顕著になる。

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