残り25分で今大会初の勝者が決まる。交代で流れを引き寄せたい駒澤大学高等学校と持ち前のパスワークで逆転を狙う那覇西の一進一退の攻防の中、後半24分に那覇西。味方の最終ラインからのロングボールでPA内に進入した右SB4番大城琉賀が胸トラップからシュートまで持ち込むがカバーに入ったDFが滑り込みながらシュートブロック。流動的な攻撃を展開する那覇西は同25分にFW11番宮國永遠テクニカルなシュートは惜しくも枠外、更に同28分のGKと1対1のチャンス迎えた途中出場15番上原響輝も決めきれず、試合は終盤へ突入する。

 後半は守る時間が長かった駒澤大学高等学校は同39分にクロスボールからのセカンドボール拾ったMF7番涌井漣がPA外から強烈なシュートを枠内に飛ばすが、那覇西のGK新垣凱斗が右手一本でスーパーセーブでチーム救う。両校、ゴールが生まれぬまま試合はタイムアップとなり、勝敗はPK戦へと委ねられる。

 先攻の駒澤大学高等学校は1本目を失敗、後攻の那覇西が3本目を失敗すると、その後両校譲らず連続成功。11人目までキッカーを迎えると、駒澤のキッカーGK宮崎雅崇のキックを那覇西GK新垣凱斗がストップ。そのままキッカーを務めたGK新垣凱斗が成功させて長く緊張が続いたPK戦の幕を下ろし、平成最後の今大会の最初の勝者となった那覇西が2回戦への切符を手に入れた。

(文・佐々木竜太 写真・石津大輝)