「スペースを埋める意識っていうのは最近意識していること。ゴールを守るっていうのもそうなんですけど、スペースを自分が埋めるっていうことを意識していたので、相手のタッチが大きくなったり、自分が行ける、チャレンジできるボールに対しては冷静に行けたと思います」。守備範囲を広げたことにはこの夏の経験が生かされている。「インターハイではボールを失った後にスピードがあって、ディフェンスだけに任せているとやられる状況とかもあった」。W杯のベルギー代表然り速攻は現代サッカーの大きな得点パターン。高校年代でもそれは同じで、能力の高い選手が集まる全国でも上位に行けば行くほど奪ってからの速攻は切れ味を増す。もう一度全国で戦うためにもプレーエリアの拡大は大きなテーマとしてやってきた部分だ。「全国に出て、また全国レベルの相手とやりたいっていう気持ちは、全国に出ていないチームよりも絶対に強いと思う。しっかりと強い気持ちを持って、最後に優勝できるようにやっていきたいです」。最後方で堅守を支えるフィールド選手はそう言って再びの全国を見据えた。