すると後半32分、MF石川祐希のスルーパスに抜け出した森田が、飛び出してきたキーパーに対し右足で軽く浮かせてネットに流し込み、ついに1点差と迫る。終盤まで攻める姿勢を見せた聖望学園だが、前半に負った3点は重く、ビハインドを跳ね返すまでは至らなかった。後半は守る展開を強いられながらも、前半のリードで逃げ切った西武台が3ー2で激戦を制した。

「力的には後半の展開が前半からずっと起きて、うちが引き分けに持っていきたいというようなレベルじゃないかと思う。前半は聖望もいろいろなプレッシャーのある中で自分たちを出せないで、逆にうちは昨日悪かった分、今日しっかりとやっていかなきゃいけないっていう、そのボタンのかけ違いの試合だっただけ」と守屋保監督。立ち上がりの展開が勝負をわけた。

久しぶりの支部は思うような試合ばかりではなかったが、それが「ちょうど良かったかなという感じもある」と指揮官はいう。「そんなに簡単じゃないと思えることの方が大事。逆に1ー0(ふじみ野)や2ー0(豊岡)、今日の試合の方が彼らにとって大きな経験と成長に繋がるんじゃないかなと思います」。良い意味で頭を叩かれた経験は今後に繋がっていくはずだ。

昨年は新人戦で準優勝しながらも、関東予選では市立浦和高校に1回戦で敗戦。インターハイ予選では埼玉栄高校に2回戦、選手権予選は16強で成徳深谷高校に敗れた。チームの最初のスタート地点は「全部の大会でしっかりと県ベスト8を勝ち取る」こと。9日の県大会初戦は昨年関東予選で敗れた市立浦和との対戦となったが、ここに勝って勢いに乗りたいところだ。

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