中田来輝V弾で米子北が16強

 令和元年度高校サッカーインターハイ(総体)の2回戦が行われ、米子北(鳥取)と長崎日大(長崎)が対戦。前半23分に奪った先制点を守り切った米子北が1-0で勝利した。

 大会前の不安を感じさせない勝ち上がりだ。近年はコンスタントに全国大会で白星を手にする米子北だが、7月に行われたプリンスリーグ中国の試合でDFの高橋祐翔(3年)とFW植田葉月(3年)が負傷。攻守の軸が揃っていなくなり、当初のプランが崩れた中村真吾監督はある決断をする。「二人がいないのはきつい。武器がない感じがする。だから、腹を括りました。試行錯誤したけど、結局このサッカーに行き着きました」。

これまでは素早くパスを繋ぐ地上戦が多かったが、今大会の戦い方は違う。約束事はシンプルでDFの裏、セカンドボールの回収、サイドへの展開の3つに重点を置き、ボールを持ったら素早く前方にボールを配給し、相手を押し込む。4点を奪った1回戦の関大一高戦に続き、この日も戦いが機能し、立ち上がりから相手陣内で試合を進めると、前半6分には自陣でのFKが相手PA内にこぼれた所を逃さず、16番中田来輝がゴールを狙った。12分にも左サイドを抜け出した11番原田海のパスから中田がシュートを放ったが、ともにゴールネットに揺らせない。ただ、以降も城市徳之総監督が「うちの持ち味はカウンターの際の前線の動き出し」と評する中田と7番の崎山友太が積極的な飛び出しと前線からの守備でリズムを作ると、23分には10番岡田大和が自陣からロングボールを展開。相手DFの裏に落ちたボールがDFとGKの衝突を生み、こぼれ球を拾った中田が無人のゴールを揺らした。

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▽令和元年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
令和元年度全国高校サッカーインターハイ(総体)