それでも都立日比谷はこの日、セットプレーと左サイドでの攻撃構築が相手の脅威として効果的に働き、何度もチャンスを作り出す。15分にはMF藤岡怜史がその左サイドを深く突破し、対応に追われたDFラインとGKの間に絶妙なクロスを供給するがMF高橋伶には惜しくも合わず。それでも「左サイドで作り右サイドで仕留める」狙いが散見し、徐々にゴールへの匂いが漂い始めた。
すると23分、都立日比谷が先制点を奪取。ダイアゴナルランによってDFラインの背後のスペースを突いたMF高橋駿が斜め後方からのスルーパスを受けると、最後はGKもかわし冷静に流し込む。パス、動き出し共に絶妙なタイミングが生んだ手応え十分のゴールで都立日比谷が待望の先制点を挙げた。
一方、序盤からビハインドを背負った都立大崎はFW内山駿吾を1トップに据え、ロングボールを主体に攻め手を探るがなかなかシュートまで持ち込むことができない。シュートらしいシュートといえばMF川崎翔太のパスカットからMF笹岡航太がミドルシュートを狙った31分の場面くらいで、攻守共に都立日比谷の後手を取る展開を強いられた。