16日、選手権東京都大会1次予選3回戦が各会場で開催。先日行われた2回戦、都立田無との一戦を5対1の快勝で飾った都立大山と、PK戦の末なんとか工学院大附を退けた大森学園が対峙した駒沢第二球技場この日の第1試合は9時30分にキックオフ。対照的な初戦から中一日、21日に行われるブロック決勝進出を賭けた一戦は、大森学園の攻撃力が爆発する展開となった。

 開始3分、大森学園が大勝の口火を切る先制点を挙げる。
 右サイドを攻め込み供給されたクロスを、左サイド、フリーで待ち構えていたMF吉村隼太郎が落ち着いて流し込みネットを揺らす。

 「0-0のつもりでいけ!」と、早々の先制点奪取による気の緩みを制する指示がベンチから飛ぶ中、さらに攻勢を掛ける大森学園は11分にMF吉村隼太郎のこの日2点目が決まり追加点。先制点と同じく起点を右サイドに作り、MF五井野雄太のアリークロスを吉村が渾身のダイビングヘッドで合わせてみせた。

 一方、ビハインドを背負った都立大山は2トップを組むFW福本陽平とFW谷澤篤哉が前線で奮闘し反撃の糸口探る。中盤で主導権を握られ、攻撃は比較的低い位置からロングボールを送り込み、前述の2人がDFラインの背後を狙う形に限られたが、それでも少ないチャンスをシュートまで結びつける。14分には、抜け出したFW福本陽平がポスト直撃のシュート、21分にはアーリークロスにFW谷澤篤哉がダイレクトで合わせるなど貪欲にゴールに迫った。

 追加点を狙う大森学園は積極的な姿勢を継続。
 いかなる局面でも数的有利の状況を上手く作り出すことで選手は余裕を持ったプレー選択が可能に。また、1トップとしてスタートしたFW金子拓哉は前半途中、ポジションを右サイドに変更するなど、流動的に変化する攻撃も都立大山守備陣を混乱に陥れた。

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