「浦和西はディフェンスも固くて、シュートを打つのは難しかったんですけど、どこかでミスするんじゃないかと思ってそこは狙っていました」と藤原統真。「泥臭さ」「貪欲さ」を信条とするオレンジのセンターFWは前半35分、相手キーパーの取りこぼしを見逃さずに詰めた。

後半も決定的と言えるようなチャンスは多くなかったが、2本のコーナーキックのうち1本を石束駿典がきっちりとヘディングで沈めてダメ押し。効率良く2点を奪って勝利を決めた。

V候補の昌平を破った関東予選に続くベスト8。稲垣忠司監督は「昌平撃破なんていうのは口が裂けても言えない」としつつ、「そういう試合を経験できたことで選手は自信をつけている部分もあると思う。その経験値が今日のようなゲームで自分たちが0に抑えつつ、一個大事なポイントとなるところを取るというように、普段から意識できるようになってきたのかな」。

主将の井上孝太朗は「自分たちのサッカーをするためにはメンタル面も大事。しっかり意思疎通できるように練習からコミュニケーションを多く取ってきた」と、精神面の成長を誇った。

記事提供:埼玉サッカー通信・石黒登