しかし、ゲームはここで終わらなかった。延長後半3分、西武台はMF高嶋亮佑とのワンツーから抜け出した左サイドバックの栗田海飛がカットインから豪快にネットを揺らして2ー2。

西武台は3回戦の浦和南戦、準々決勝の正智深谷戦と、PK勝利に大きく貢献したビッグセーバーの高橋クリスを送り出す中で試合は100分を超え、PK戦にもつれ込んだ。するとPKでは三度、高橋が大活躍。1ー1で迎えた2本目から怒涛の3連続ストップを決めて勝利を掴んだ。

これで強豪相手に3戦連続のPK勝ち。前週の浦和南戦後、守屋保監督は今大会について精神的な強さや戦う部分を求めていきたいと話していたが、それが結果として現れてきている。

「よく全国大会になると雑誌で5段階評価のグラフが出ますが、お前らは技術も身体能力も体力も「2」だと。でも心だけでも「4」になれればそこは長けることができると送り出した。

他は+(プラス)にしかならないけど、心だけはー(カケル)になれるんじゃないのと。今日の試合で「3」になってくれたのかなと思う。次の試合で「4」になれれば技術の方も上がってくるんじゃないかな」と指揮官は心の成長が選手のレベルアップに繋がることを期待した。

【次のページ】 それでも武南は後半17分に右サイドでフリーキックを獲得すると