足を攣らせて途中交代となったが、指揮官がキーパーソンに挙げたのが主将のCB高橋志弥だ。
「チャリで来た瞬間、もうやってやるみたいな、もう相手をぶっ潰すくらいの気持ちでした」と気合いも十分なキャプテンは前半の苦しい時間帯も最後方から声を張り上げてチームを鼓舞。得意の球際や空中戦でもしっかりと身体を寄せて、ピンチになりそうな場面を未然に防いだ。
前半から奮闘したこともあり、後半19分に足を攣らせて交代。「できれば最後までピッチに立っていたかったのが本音です」と無念さを滲ませたが、それも逆に言えばそこまで自分を追い込んでやり通したという証左。八田監督も「彼には感謝したい」と称賛を惜しまなかった。
この試合を「自分たちのベストゲーム」と振り返った高橋は「このベストゲームに近い試合を練習試合や紅白戦からでも出せるように、これからに繋げていくことが一番大切だと思う。今回県大会に行ける経験を生かして、練習からもっとしっかりとやっていけば、また向上できると思います」。この経験を生かしてチームとして、個人としてさらなるレベルアップを図る。
県大会ではSリーグ勢などの強敵とあいまみえるが、「そこは今日と変わらないです。気持ちの持ちようで負けていたらディフェンスはやれない。強い気持ちでやりたいと思います」。県の舞台でも変わらず「ぶっ潰してやりますよ」と、最終ラインのファイターは目をぎらつかせた。
記事提供:埼玉サッカー通信・石黒登