4月27日、千葉県大学サッカー選手権大会が快晴の中開幕した。春期リーグ戦が一度中断して行われるこの大会、3位までのチームが総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント都県予選に千葉代表として出場することになる。昨年3位決定戦で敗れた悔しさをバネにリベンジに燃える城西国際大。試合前は、リーグ戦とは違った緊張感で包まれていた。そんな初戦の相手は東邦大学。その東邦大に8対0と大差で勝利を収め、好調なスタートで次へと駒を進めた。

 前半、城西国際大のキックオフで試合が始まると、早速コーナーキックのチャンスを得るも得点に結びつかず。だがいきなりのチャンスに緊張がほぐれたか、序盤から大きなサイド展開での大胆な攻撃が目立っていく。
 右サイドではDF菅島竜斗とMF小栗和也のコンビネーションにMF加藤潤也が絡み、何度もゴール前に攻め入る。なかなか最後のシュートまで結びつかずにいたが、応援団からの「シュートを打て」との声で後押しされ、終始攻撃を止めず、粘り強くゴールを狙っていく。さらにDF陣からも積極的に前線にロングボールが送りこまれるが、前に枚数が足りずなかなか得点に結びつかずにいた。

 しかし、ついに前半30分、MF鯉沼将希が自らドリブルでゴール前に攻め入り、そのままシュートを決め1対0。攻めながら我慢の時間帯が続いた城西国際大にとって貴重なゴールとなり、今年度選手権での初ゴールとなった。もちろん1点に満足しない城西国際大はその後も果敢に攻め続けるが、その後得点には結びつかず1対0で前半を折り返した。
 前半は、終始ボールの支配率は圧倒的に城西国際大にあったが、ゴール前まで攻め入るもシュートまでつながらない我慢の時間が長かったゲーム内容となった。

 後半、気持ちを切り替え、更なる追加点を狙いたい城西国際大は、MF竹本佳、MF花本敏生、MF山本真澄を投入。後半早々、相手にシュートを放たれるもゴールならず。攻撃を続けていてもディフェンスの意識はしっかり持っている城西国際大。そう簡単にゴールは割らせない。そして序盤から、前半と異なりボールをつないで攻撃に枚数をかける城西国際大の持ち味が出る試合展開となっていく。そして後半13分、ゴール前でフリーキックのチャンスを得ると、それをDF山之内裕太が直接決め2対0。

 得点を決めたことで徐々に本来の持ち味を出し始めた城西国際大の攻撃はますます加速し、その10分後にPKのチャンスを得る。それを途中出場のMF竹本佳が冷静に決め3点目。その2分後は左サイドのDF山之内裕太のロングパスにMF竹本佳が反応し4点目。攻撃陣の勢いは止まらず、その後もMF小栗和也の見事なカーブを描いたロングシュートが決まり5対0。その1分後には、相手GKのハンドで、絶好の位置でフリーキックのチャンスを得ると、そのフリーキックをまたしてもDF山之内裕太が直接決め6対0。
 フリーキックを直接決めたDF山之内裕太は自身のゴールについて「大学のリーグで初ゴールたったので、嬉しかった。普段からフリーキックの練習はしていますが、まだまだなのでこれからさらに練習して精度を高めていきたい」と話した。

【次のページ】 1回戦 城西国際大 vs 東邦大(2)