勝利した矢板中央の高橋監督は「昨年は個性のある選手たちで日本一を目指していたが、今年のメンバーは厳しい評価だった。でも、その中でここまで来れた」と3回戦進出を評価した。一方で「県予選の4試合全てで失点していて、全国大会1回戦でも失点。『今日はゼロでいこう!』と言ったんだけど、やられてしまった。長く指導者をしているが、ここまで失点が続くのは初めてじゃないか(苦笑)」と課題にも目を向けている。また、選手については「うちはロングボール主体の中、靏見と左合のところでためを作ったり、パスをつないだりできている」と共にゴールを決めた2選手に光を当てた。先制点の靏見は「相手の方が中盤の人数が1人多いシステム(のマッチアップ)だけど、僕と(座間)太一の2人でパスコースを消そうとした。FWもプレッシャーをかけ続けてくれたので、相手エリアで守り続けることができました」と勝因を分析している。

3回戦の相手は鵬学園。決勝点をあげた左合は、同じ愛知県出身の鵬学園MF鈴木嶺騎とハーフタイムのトイレで一緒になって「がんばれよ」と声をかけられたという。旧友と再会する試合に向けて「絶対に勝ちたいですね」と静かに闘志を燃やしている。。

(文=雨堤俊祐)

▽第98回全国高校サッカー選手権大会
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