矢板中央、2年ぶりベスト4

(文・写真=森田将義)

 3年連続でのベスト8進出を果たした矢板中央が、勢いのまま四日市中央工も撃破し、ベスト4入りを果たした。試合後に高橋健二監督が「ビックリしています。正直、昨年はメンバーが揃っていたので日本一を狙っていたけど、今年は誰もが難しいだろうと思っていた」と驚く快進撃だが、準々決勝の戦いぶりを見れば、その強さは明らかだ。

 個で打開できる選手がいない分、チーム全体で戦う意識を統一するのが今年らしさで、この日は試合開始と共にFW21西村 碧海(3年)とFW10多田 圭佑(2年)の2トップが前線からのボール奪取を徹底。プレスに苦しんだ相手がロングボールを蹴るように誘発すると、DF4長江 皓亮(3年)ら長身が揃う守備陣から後方で競り勝ち、守備からリズムを作った。攻撃はボール奪取からの素早いカウンターを徹底し、12分には自陣左から右サイドのMF8柿崎 貴翔(3年)へとサイドチェンジ。ゴール前に入ったボールを多田が決めて先制に成功。20分には相手DFからボールを奪った多田がGKとの1対1を決め、2-0で前半を終えた。

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