2-1で逃げ切った青森山田が2年連続での決勝進出

(写真=森田将義)

 連覇を狙う青森山田と初の4強進出で勢いに乗る帝京長岡による準決勝第1試合は、前半5分にMF9本田 翔英(3年)のクロスからMF7田中 克幸(3年)がヘディング弾を狙うなど立ち上がりから帝京長岡のペースで試合が進みました。MF6古宿 理久(3年)が「今日の試合は押される時間が多くなると予想していたけど、自分たちのミスが多かった」と振り返ったように危なげない守備を続けたDF陣も準決勝までとは様子が違い、10分にはDFからGKへのバックパスにFW11矢尾板 岳斗(3年)が反応。足に当たったボールが無人のゴールに転がったが、僅かに左に逸れた。

苦しい時間が続いた青森山田だったが、16分には古宿のスルーパスから右サイドを攻め上がったDF2内田 陽介(2年)がゴール前にクロスを入れると、FW9田中 翔太(3年)が難しい体勢からヘディングシュートを叩き込んだ。ゴール後は、MF10武田 英寿(3年)をセンターにアニメ「ドラゴンボール」に登場する「ギニュー特戦隊」のパフォーマンスを披露。準々決勝の昌平高戦でMF8浦川 流輝亜(3年)とDF3神田 悠成(3年)が披露した「かめはめ波」パフォーマンスを発展させた形で、前日に役割分担を決めたという。

「いつもは前半に流れが多い時が多いけど、相手が押し込む中で、1本のチャンスで決められたのは大きかった」(古宿)青森山田は、先制後も危ない場面を作られながらも相手のミスにも助けられた。37分には絶体絶命のピンチが訪れ、MF14谷内田 哲平(3年)のクロスからDF2酒匂 駿太(3年)がシュート。GKが弾いたこぼれが無人のゴールに飛んで行ったが、MF7松木 玖生(1年)が頭で跳ね返した。対する帝京長岡は、FW10晴山 岬(3年)が「短いパスを繋いでいくうちに相手がブロックを作る形になった」と振り返ったように相手の守備に苦しむ場面が増えて前半を終えた。

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