前半とは打って変わって後半は大きくゲームが動く。履正社がシステムを変更し、前半途中から出場の17番FW井谷洸一郎が右サイドのウイングの位置に、7番MF池田喜晴が右サイドバックの位置にポジションを変更。この2人の2年生コンビが右サイドで躍動し、履正社のパスが面白いように回りだす。そして42分、左サイドを7番MF池田喜晴が抜け出し深い位置からマイナスのクロスを送ると、中で8番MF平岡大陽が落ち着いて流し込みリードを3点に広げる。49分、右サイドを崩し17番FW井谷洸一郎が同サイドでマイナスに戻したパスを5番MF上西竜司が受けると、狙いすましてミドルシュートをファーサイドに突き刺し4-0。57分、17番FW井谷洸一郎が右サイドを巧みなドリブルで突破し、そのまま思い切り右足を振りぬき5点目を挙げる。73分、再び17番FW井谷洸一郎が右サイドを抜け出しクロスを送ると、ニアサイドがスルーしファーサイドの14番MF笹尾拓斗が冷静にゴールに流し込み6-0。終了間際の80+1分にも19番FW神田拓海がゴールを決めて7-0で履正社が勝利した。5回戦まで勝ち進み、この日も前半は健闘した三島だったが、後半相手のシステム変更に対応できずプレスがかからなくなり、履正社にゴールラッシュを許す悔しい敗戦となってしまった。
勝利した履正社の平野監督は「前半流れが掴めない中でも得点を取ることが出来たので、落ち着いてゲームを進めることができました。チーム内の競争なのですが、後から出た選手がそれなりに個性を出してよく働いてくれたかなと思います。(後半システムを変えて流れが良くなったように見えたが)2トップから3トップに変えて、ウイング的な選手を置いてサイドから崩していこうという事でした。(一番手ごたえがあったところは)トーナメントなので失点しなかったこと、相手にチャンスを作らせなかったことがよかったかなと思います。(次戦に向けては)セットプレーのところをもう少し整理をしてインテンシティーの高いゲームが出来ればいいなと思っています」と話した。
(文・写真=会田健司)