柳澤孝太が左足で値千金の逆転弾!昌平、浦和南を撃破
2回戦屈指の好カードは1点を争う好ゲームとなった。
昨年の高校サッカー選手権・埼玉県決勝でも対戦した昌平と浦和南。いきなり実現した両者の対戦は戦前の予想通り、技術に長けた前者がボールを支配し、粘り強さが身上の後者がブロックを敷いて応戦する展開となった。
昌平はボランチの鎌田大夢、トップ下の須藤直輝を軸にパスを繋ぎ、積極的に攻撃を仕掛けていく。左SBの大竹琉生も高い位置を取り、得意の左足から何度もゴール前にクロスを供給。惜しくもゴールに繋がらなかったものの、相手を自陣に押し込んで主導権を掴んだ。一方の浦和南は序盤から割り切り、後方でブロックを作る戦い方を選択。前線の3枚もリトリートし、全員守備で昌平の攻撃を跳ね返し続けた。
0−0で迎えた後半。「浦和南の守備は本当に手強い」と藤島崇之監督が認めた通り、相手のブロックに手を焼いた昌平はシステムを4−2−3−1から4−1−4−1に変更する。紫藤峻をボランチに投入し、鎌田を1列前に配置。攻撃的な布陣で試合を動かしにいった。すると、アタッキングサードに侵入する回数が増え、深い位置からクロスを入れて決定機が巡ってくるように。須藤も得意のドリブルで相手を翻弄し、ゴールが生まれるのは時間の問題かと思われた。だが、先にスコアを動かしたのは浦和南だった。
66分、前掛かりになった昌平の隙を突くと、カウンターで中央を割って一気にゴール前を急襲。最後は猪俣友希がネットを揺らし、守備に追われていた浦和南が均衡を破ってみせたのだ。