均衡が破れないまま、試合は延長戦に突入。互いに選手交代を図って攻撃を活性化させるも、ゴールをこじ開けるには至らない。10分ハーフの延長戦でも決着が付かず、試合は終盤戦へ。残り1分を切ると、互いにGKを交代。そして、勝負の行方はPK戦に委ねられた。ともに2本目まで成功するが、3本目で両者ともに失敗。そして、迎えた4本目。先行の西武文理は難なく成功し、後攻の浦和東は失敗。その直後の5本目を西武文理が成功させ、ベスト16入りを勝ち取った。

 試合後、山口豊監督は勝因について、我慢比べの展開を制したことが大きいと話した。特に今年の西武文理は例年のチームと比較し、個人技に長けた選手が少なく、サイズにも恵まれていない。そのため、相手の良さを消すスタイルに磨きをかけてきた。「今年は相手の良さをどうやって消すかがポイント。良い守備をして、良い攻撃を仕掛けられれば勝機があると思っていた」とは指揮官の言葉。狙い通りの試合運びで2回戦を突破した西武文理。3回戦で戦う埼玉平成は技術力に長けているが、浦和東戦同様に粘り強い守備から勝機を見い出し、2年連続の8強入りを狙う。

▽第98回全国高校サッカー選手権埼玉予選
第98回全国高校サッカー選手権埼玉予選