2戦連続3ゴール目。エースの代役務める西岡「次は自分が直哉を全国に連れて行く番」
先にスコアを動かしたのは西武文理だった。前半15分、左サイドのMF山玉脩登がディフェンスと入れ替わる形でカットインを仕掛けると、ゴールほぼ正面でフリーキックを獲得。MF橋下淳がフェイントをかけてヒールで残し、山玉がゴール右隅に右足で流し込み早々に先制した。
しかし先行を許した西武台もすぐさま反撃。失点から2分後の前半17分、DF関口凱心からの縦パスをFW西岡健二が落とすと、立ち上がりにポスト直撃のシュートを放っていたMF岩田璃玖が左足を振り抜き、狙いとしていたワンタッチパスからの3人目の動きで同点に追いつく。
前半は西武台がこの日アンカーの位置に入ったMF村田智哉がディフェンスラインの組み立てに加わりながらボールを保持し、サイドチェンジなどから好機をうかがうが、西武文理はMF武藤大輝が西武台の攻撃の起点であるMF池田上総介にマンツーマンでつくなど決定的な仕事をさせず。これまでの2戦同様相手の長所を「消す」戦いを貫き、それ以上のシュートは許さない。
さらに西武文理は後半に入り4バックから5バックシステムに変更し、ゴール前に蓋をした。
西武台はボールを持ちながらもなかなかシュートに持ち込めずにいたが、後半23分についに均衡を破った。その直前にピッチに入ったMF今田剛から前線に正確なフィードが入ると、抜け出した西岡が半身になりながらバックヘッド気味にゴールに流し込み、これが決勝点となった。
西武台は大会前にFW谷直哉が右足を骨折。前線でポイントになり、相手ディフェンスを下げさせることのできるエースの不在は大きいが、谷に代わってセンターFWを務める西岡が2戦3発とその穴を埋める活躍を見せる。これで今季最初に掲げたベスト8をすべての大会で突破。守屋保監督は「ベスト4のところからちょっと思い切ってプレーさせてあげたい」とした。