「最後はソロの力かなと思っていた。悠太郎が2点取れたというのが、このゲーム最大の勝因じゃないかなと思います」と山本昌輝監督。最後の勝敗を分けたのは「個」の部分だった。
センターFWとして出場した塚田悠太郎は4分、左サイドから浮き球のパスが入ると「シュートはどこからでも狙おうというのは常に意識している。昨日の夜にスーパーボレー集みたいなのを見てきて、そんな感じでちょうどボールが転がったので打っちゃおうと思って。うまく入って良かったです」。今大会初得点は左足でゴール隅に突き刺す豪快ボレー。その後同点とされたが、後半35分に獲得したPKを落ち着いてキーパーの飛んだ逆に流し込んで試合を決めた。
2ゴールでチームを勝利に導いたエースだが、「今日はもう全然でした。点以外では全く絡めてないし、守備でもあんまり貢献できなかった。そのあたりは課題が見つかりました」。
インターハイ決勝では西武台に敗戦。「もう一段階レベルアップして選手権では自分が試合を決定づけられる選手になりたい」と、より決定的なプレーヤーになることを誓っていた。この夏はウイングからセンターFWにポジションを変え「一番ゴールに近い位置なのでやっぱりゴールはこだわってきました」。また「今日の試合は手応えはないですけど、夏のゲームと比べるとボールに絡む回数も多くなったし、流動性が出てきているんじゃないかなと思います」。
次は大一番の昌平戦。「自分たちらしいサッカーを貫きたい」とした塚田だが、同時に「最終的にはどんな試合内容でも勝てればいい」とも語った。競った展開となれば最後に勝負を分けるのはソロの力。そういった場面になれば独力で打開しゴールに突き刺す準備はできている。
記事提供:埼玉サッカー通信・石黒登