(写真=森田将義)
後半に入ってからも神戸のペースは続く。加藤が「中盤の4人は技術が高いので、チームでもそこを持ち味にしようと話している」と胸を張る中盤での構成力から見せ場を作り、後半6分には右サイドを抜けたFW五味郁登(2年)のパスから加藤が2点目をマーク。16分にも五味のパスからDF渡邊悠平(2年)がゴールネットを揺らし、試合を決定づけた。極めつけは後半26分に生まれた4点目。加藤が「イメージ通りのゴール。前の3人で関わって中盤で作りながら決まったので嬉しかった」と振り返る通り、加藤を起点にテンポよく馬場、五味と繋いで歓喜を呼び込んだ。
後半34分に5点目を奪った以降は、エースFW渡邉颯太(3年)を投入し、反撃に出た草津東に見せ場を作られたが、「県リーグでは後半の終盤に失点することが多かった。後ろの選手としてはどれだけ点が獲れても無失点で終えないと悔しい。そこはしっかりしようと話していた」芝を中心に集中力を切らさず、対処して無失点のままタイムアップ。5-0というスコアと共に内容面でも充実した試合となった。
昨年の神戸はAチームで出られずにモチベーションを落としてBチームでプレーする選手も多かったが、今年は「(僕は)プレミアで2試合くらいしか出られずまったく納得できていなかった。でも、Bだからと言って気持ちを落とすんじゃなく全員が団結して戦えている。このような良い舞台でやれるのも良い経験でモチベーションを高く保てている」(加藤)。「Bチームで結果を残せばAチームにも繋がってくる。ここで不貞腐れると後輩にも影響が出るし、チームの結果にも出てくるので頑張ろうと思っていた」と続けるのは芝だ。
「次勝てないと意味がない。残り1か月良いトレーニングをして、今日と同じように無失点で勝ちたい」と加藤が口にする通り、この1勝で満足することなく、2勝目を手にしてプリンス関西の座を掴み取るつもりだ。
(文・写真=森田将義)