残り5分で一挙4得点を決めた履正社が一条を下しプリンスリーグ昇格

(写真=谷口一樹)

 11月24日、高円宮杯JFA U−18サッカープリンスリーグ2019関西プレーオフ決定戦がJ―GREEN堺で行われ、1回戦で和歌山北(和歌山)にPK勝ちした履正社と、綾羽(滋賀)にPK勝ちした一条の勝った方がプリンスリーグ昇格となる一戦は試合終了残り5分から怒涛の4得点を挙げた履正社(大阪)が一条(奈良)を破りプリンスリーグ昇格を決めた。

前半、白色のユニフォーム履正社は11番井谷洸一郎、6番池田喜晴を中心に右サイドを崩しチャンスをつくっていく。対する緑色のユニフォーム一条は守備からしっかり入り前線から球際で強く行き圧力をかける。攻撃は10番佐藤力丸が前線を引っ張りそのスペースを11番松山知樹の鋭いドリブルで履正社の陣地に攻め込む。しかしお互いチャンスを活かすことができず0−0で前半を終了する。

後半に入ってもお互い攻め合う展開。後半6分、履正社はDFラインからの連携から後半途中交代で入った10番藤原聖大にボールが渡り右サイドを縦に突破しシュートを放つも枠の外へ外れる。後半11分、一条は6番山田跳馬がDFの股の間からシュートを放つもGKに止められる。続けて後半16分、一条はドリブルで中に切り込んだ11番松山知樹のシュートがGKに弾かれ、こぼれ球に反応した2番梅景俊輔が頭で合わせるもクロスバーに当たり惜しくもゴールならず。お互い得点を決めることができずに後半40分を過ぎPK戦が迫ってくるなか試合が大きく動く。後半43分、履正社はスローインから16番後藤晴海のシュートがDFに当たりCKを獲得。その右CKから4番加藤千理が頭で合わせ履正社に待望の先制点が生まれる。この得点で緊張感が取れ勢いが出てきた履正社は続く同44分、左サイドで溜めをつくった17番浅野大生から中央を上がってきた5番上西竜司にパスが通る。上西がペナルティエリアの外からダイレクトで放った豪快なミドルシュートはポストに当たりゴールイン。そして同45+1分、履正社は相手がクリアしたボールを追いかけて残し、左サイドから早いグラウンダーのクロスを16番後藤晴海が決め3−0。試合終了間際後半45+2分、左サイドから14番笹尾拓斗からのパスを受けた16番後藤晴海が右足で冷静に決め4−0。試合終了残り5分で一挙4得点を決めた履正社が一条を下しプリンスリーグ昇格を決めた。

勝利した履正社の平野直樹監督は「前半の早い時間に点が取れればと思っていたのですが、一条も力があるチームなのでなかなか簡単にはいかず、逆にうちのチームの方が身体が重いかなと感じた。後半セットプレーでなんとか点が取れたのでイメージ通り行けてよかったなと思う。もう少し楽なゲームができればと思っていたがなかなか勝負事なのでこんな感じかなと思います」と試合を振り返り、引退する3年生に向けては「高校でサッカーをやりたくて僕らと出会って、また1人でも多くの人間が次のステージでさらにサッカーが好きになってプレーをして貰えればと思う」と話した。

(文・写真=谷口一樹)


▽高円宮杯 JFA U−18サッカーリーグ2019プリンスリーグ関西 プレーオフ(参入戦)
高円宮杯 JFA U−18サッカーリーグ2019プリンスリーグ関西 プレーオフ(参入戦)