スタンドと喜びを分かち合う桐光学園の選手達

 後半に入っても主導権を握るのはやはり桐光学園
 小川や西川、イサカが立て続けにゴールを狙う。51分には準決勝湘南工大附戦で決勝点を挙げたMF桑原孝太郎を投入し、よりサイドの活性化へ着手すると53分に貴重な追加点。左サイドを深く突破したDFタビナスジェファーソンのクロスにファーサイド飛び込んだ小川がヘッド。良質なクロスに、叩きつけるヘディングシュートとまさにお手本のようなフィニッシュでリードを広げた。

 2点のビハインドを背負い、苦戦が続く
 エース山口が後半途中にピッチを去るなど、準決勝で見せた爆発的な攻撃は桐光学園の堅守を前に影を潜める。それでも身体を投げ出してゴールを死守する守備や懸命にボール奪取を狙う姿はまさにファイナリストとして十分な相応しさ。勇猛果敢な戦いを大一番で披露してみせた。

 小川の2ゴールで勝負を決めた桐光学園が2年ぶりの優勝。優勝候補に挙げられながらもまさかの1回戦敗退を喫した今夏の総体から約3か月、悔しさをバネに更なる成長を遂げた神奈川県王者、次なるは目標である日本一を見据えている。

(文・写真 金子侑史)